【2025.番外編&全編再掲載】甘い罠に溺れたら
宣戦布告の危険な罠
あれ以来、部長からのご飯の催促をなんとなく理由をつけて断る日々が続いていた。

どうしても、あの光景を見た後に、笑顔で家に招き入れることもできなかったし、いつも通りにできる自信もなかった。


今までは、実際に目にしたことがなかったせいか、どこか実在していないかもなどという淡い期待があったのかもしれない。
だから、最近は部長が私を選んでくれればいいとすら思っていた。

でも、二人でいる姿を目の当たりにしてしまった今、私の中でこのまま部長といることはできない。

いくらあの人だったからと言って、他の女のところに自分の彼氏がいるなんて嫌だろう。

私には仕事があるし。自分自身に言い聞かす。
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