幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました
夢の卵
不安定な心は、眠りに落ちた沙也に奇妙な夢を見せてきた。
沙也はいつの間にか、草原に似た場所にいた。
さわさわと草が揺れているような感覚が伝わってくるけれど、草のようなものは緑ではなかった。
真っ白で、綿のよう。
やわらかそうで、心地よさそうで。
でも綿ではないだろう。
風にそよいで揺れているのだから。
下のほうを何気なく見て、沙也は目を丸くした。
手にはいつの間にか、なにかが抱えられていた。
それは卵のように見えた。
白くて、表面はわずかにざらついていて、鶏の卵を手に取ったときの感触に似ていた。
そして中から息遣いのようなものが伝わってくる。
動いてはいないのに、確かに優しい呼吸が殻を通して伝わってくるのだ。
なんだろう、これ。
でも、抱えているとなんだか落ち着く。
ぬくもりすら伝わってくるように錯覚した。
沙也はいつの間にか、草原に似た場所にいた。
さわさわと草が揺れているような感覚が伝わってくるけれど、草のようなものは緑ではなかった。
真っ白で、綿のよう。
やわらかそうで、心地よさそうで。
でも綿ではないだろう。
風にそよいで揺れているのだから。
下のほうを何気なく見て、沙也は目を丸くした。
手にはいつの間にか、なにかが抱えられていた。
それは卵のように見えた。
白くて、表面はわずかにざらついていて、鶏の卵を手に取ったときの感触に似ていた。
そして中から息遣いのようなものが伝わってくる。
動いてはいないのに、確かに優しい呼吸が殻を通して伝わってくるのだ。
なんだろう、これ。
でも、抱えているとなんだか落ち着く。
ぬくもりすら伝わってくるように錯覚した。