【書籍&コミカライズ作品】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~【第三部更新中】
いきなり召喚された先は異世界だった件 ~マリアSide~
私、笹黒真莉愛は県立商業高校に通っていて、国際コースでは外国語科を選び、将来は海外に渡って様々な活動が出来ればと考えていた。
いつもの家族との日常、いつもの通学路、いつもの学校。
そんな日々が積み重なって年を取っていくと思っていたし、疑うこともなく過ごしていたある日、突然その瞬間はやってくる。
学校からの帰り道、バスも降りて自宅に向かって歩いていると、突然足元に古代文字のような模様が地面に浮かび上がり、光り輝いた。
そしてなぜか私の足は全く動かす事が出来なくなる。
「何?!何が起こってるの?!動いて…………私の足っ!!」
自分の手を使って足を持ち上げようとするも、地面に縫い付けられているのではというくらいに動かす事が出来ない。
「どうなってるの?!ちょっと、動きなさいよ!!」
明らかに周りの人から見たら変質者だし、最悪!
そう思っていたのに……誰も私を気にする素振りもない。うそでしょ……?
私が、見えていないの?
そう思うと、途端にゾッとして背中が粟立つ。
まさかそんな……そんな事…………いやだ。
「冗談でしょう?!!」
叫んだ瞬間、目の前の景色は住宅街から真っ暗な地下室へと変わっていたのだった。