【書籍&コミカライズ作品】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~【第三部完結】
神の怒りを受ける者は…
あんな事があった翌日だけれど、スッキリと目覚め、ソフィアは何も覚えていないようで、ラスがいない事を心配していた。
「あの子は大丈夫よ。ちょっと用事が出来たらしくて自分の国に帰る事になったの」
「また会えるかな……」
「そうね、ソフィアが会いたいって思っていれば、きっと会えるわ」
「うん!」
昨夜のあの子が”僕のお姫様”って言っていたのをどう捉えていいのか、私は考えていた。
二人は婚約者だったとか?
もしそうならソフィアは貴族令嬢という事になるけど、私と出会った時のソフィアはガリガリにやせ細っていて、体も痣だらけ……食べ方も分からないような状態だったもの。
あまり現実的ではない気がする。
何か理由があるのかしら……彼女が最初は会話も出来なくて、一緒に暮らす内にようやくコミュニケーションが取れるようになってきたところだから、今までの事を聞くに聞けずにいた。
タイミングを見計らって、覚えている事だけでも聞いてみようかしら。
ご両親の事とか、あの村にずっといたのか、とか。
1つ言える事は、ラスはソフィアの事を知っているという事だけね。
それもとても深く知っている――――僕のお姫様って事はラスと同じ国の可能性もある。
彼が去ってしまって真相は闇の中にお蔵入りしてしまったけれど、焦らず探っていきたい。
そんな事を考えながら、日中に行われる建国祭を開会するにあたっての式典に出席するべく、準備していったのだった。
式典はビシエラ山に造られた神殿の中にある、祭壇の前で行われる。
火の神ゴンドゥーラに国の発展を祈り、建国の祝福をいただく為、という名目だった。
そこには各国の要人が居並び、私たちもそこへ参列し、共に祈りを捧げるというものだ。
マリーにドレスアップをしてもらい、ヴィルと共に参列し、マリアはレジェク殿下と並んで参列していた。