【完結】年の差十五の旦那様Ⅱ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷だと言われる辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~
第14話 花嫁修業の日々と異母妹(2)
その後、私はクレアに淹れてもらったお茶を持って、ギルバート様の執務室に向かう。ギルバート様は、今の時間帯だとお仕事をされていることが多い。ちょっと休憩的なもので私とお話……は、無理かもしれないけれど、少しでも休んでいただきたい。あまり根詰めて働くと、身体を壊してしまう可能性が高まるもの。
「ギルバート様。……少し、よろしいでしょうか?」
扉を三回ノックして、私は執務室の扉にそう声をかける。そうすれば、中からガタンやらドタンやらの音が聞こえてきた。……慌てられているの? そう思って私が怪訝に思っていれば、中からギルバート様の「は、入れ」という戸惑ったようなお声が聞こえてきた。……私に見られたくないものでも、あったのかな?
「……失礼、いたします」
確かに、誰にだって秘密はある。私だって異性であるギルバート様に見られたくないものが、それなりにある。だから、何かを言うつもりはない。
そう思いながら私は執務室の扉を開けて、お茶を持ってギルバート様の元に向かう。執務室に一歩足を踏み入れれば、なんというか散らかっているのが分かった。……先ほど、慌てられていたものね。
「シェリル、どうした……?」
少し微妙な表情を浮かべられながら、ギルバート様は私にそう問いかけてこられる。そのため、私は「お茶を、差し入れに」と少し俯きがちに言うことしか出来なかった。理由なんて簡単。……やっぱり、隠し事をされるのが、ちょっぴり辛かった。
「ギルバート様。……少し、よろしいでしょうか?」
扉を三回ノックして、私は執務室の扉にそう声をかける。そうすれば、中からガタンやらドタンやらの音が聞こえてきた。……慌てられているの? そう思って私が怪訝に思っていれば、中からギルバート様の「は、入れ」という戸惑ったようなお声が聞こえてきた。……私に見られたくないものでも、あったのかな?
「……失礼、いたします」
確かに、誰にだって秘密はある。私だって異性であるギルバート様に見られたくないものが、それなりにある。だから、何かを言うつもりはない。
そう思いながら私は執務室の扉を開けて、お茶を持ってギルバート様の元に向かう。執務室に一歩足を踏み入れれば、なんというか散らかっているのが分かった。……先ほど、慌てられていたものね。
「シェリル、どうした……?」
少し微妙な表情を浮かべられながら、ギルバート様は私にそう問いかけてこられる。そのため、私は「お茶を、差し入れに」と少し俯きがちに言うことしか出来なかった。理由なんて簡単。……やっぱり、隠し事をされるのが、ちょっぴり辛かった。