出世のために結婚した夫から「好きな人ができたから別れてほしい」と言われたのですが~その好きな人って変装したわたしでは?
第七章
アンヌッカが軍に足を運ぶ最終日となった。
四ヶ月半、ゾフレ地区の魔導書解読のために通った軍本部。
今日が最終日だと思うと、感慨深い。
「おはようございます」
いつもと変わらぬ声で挨拶をして中に入ると、室内がどこかどんよりと沈んでいる。
「あれ? みなさん、どうされました?」
大きく首を振って見渡すものの、やはり彼らの表情はどことなく暗い。
「リーナ」
「おはようございます、シンディさん」
「あなた、今日で終わりって本当?」
「はい。あの魔導書の解読も終わりまして、報告書もあげましたので。予定より早いのですが、魔導書解読終了までがわたしの契約期間だったので」
「そうなのね」
四ヶ月半、ゾフレ地区の魔導書解読のために通った軍本部。
今日が最終日だと思うと、感慨深い。
「おはようございます」
いつもと変わらぬ声で挨拶をして中に入ると、室内がどこかどんよりと沈んでいる。
「あれ? みなさん、どうされました?」
大きく首を振って見渡すものの、やはり彼らの表情はどことなく暗い。
「リーナ」
「おはようございます、シンディさん」
「あなた、今日で終わりって本当?」
「はい。あの魔導書の解読も終わりまして、報告書もあげましたので。予定より早いのですが、魔導書解読終了までがわたしの契約期間だったので」
「そうなのね」