出世のために結婚した夫から「好きな人ができたから別れてほしい」と言われたのですが~その好きな人って変装したわたしでは?
第十章
その日、アンヌッカは王城内の客室に泊まることとなった。もちろん、それはアンヌッカとしてではなく、カタリーナ・ホランとしてである。
どうやらユースタスが、朝議の場で「代々伝わる王家の隠し部屋がわかった」と報告したらしい。それはこの国が成立した三百年ほど前の魔導書に記されていたが、古代文字で書かれていたため解読できなかった。
しかし、ゾフレ地区の魔導書の解析にも協力してくれたメリネ魔法研究所のおかげで、その魔導書の解読にも成功した、と。
メリネ魔法研究所からは、古代文字に精通した研究員を一人派遣してもらっており、その者に立ち会ってもらって隠し部屋の封印を説くとまで言ったようだ。おそらく封印にも古代文字が使用されているだろう。
これらが、ユースタスが朝議で報告した内容だ。
そんな話でうまくいくのかというのは、ユースタスも半信半疑のようだった。
もちろん、その場にいなかったアンヌッカでさえもそう思っている。
だがライオネルが言うには、あの部屋にあった資料の存在がどれだけ危険であるかわかっていれば、犯人はのこのこと現れるとのこと。
どうやらユースタスが、朝議の場で「代々伝わる王家の隠し部屋がわかった」と報告したらしい。それはこの国が成立した三百年ほど前の魔導書に記されていたが、古代文字で書かれていたため解読できなかった。
しかし、ゾフレ地区の魔導書の解析にも協力してくれたメリネ魔法研究所のおかげで、その魔導書の解読にも成功した、と。
メリネ魔法研究所からは、古代文字に精通した研究員を一人派遣してもらっており、その者に立ち会ってもらって隠し部屋の封印を説くとまで言ったようだ。おそらく封印にも古代文字が使用されているだろう。
これらが、ユースタスが朝議で報告した内容だ。
そんな話でうまくいくのかというのは、ユースタスも半信半疑のようだった。
もちろん、その場にいなかったアンヌッカでさえもそう思っている。
だがライオネルが言うには、あの部屋にあった資料の存在がどれだけ危険であるかわかっていれば、犯人はのこのこと現れるとのこと。