永遠を糸で縫い留めて
ピン
彼がくれた赤いピン
あたしの黒くさらりとした髪によく映える
自慢のぬばたまを 目立たせてくれて ありがとう
ピンは あたしが走ると
てらりと陽光にあたって うすくれないにひかる
ああ 落としちゃった
あんまり 速く走っていたから
ピンはころころと 坂道を転がり
やがて 一本の もみの木の下へと 辿り着く
あたしは しゃがんでそれを拾おうとしたけれど
「そういえば 彼のこと
あんまり すきじゃなかったなぁ」と思い返し
すべてに興味をなくして そっとそこから去っていった
風のように
あたしの黒くさらりとした髪によく映える
自慢のぬばたまを 目立たせてくれて ありがとう
ピンは あたしが走ると
てらりと陽光にあたって うすくれないにひかる
ああ 落としちゃった
あんまり 速く走っていたから
ピンはころころと 坂道を転がり
やがて 一本の もみの木の下へと 辿り着く
あたしは しゃがんでそれを拾おうとしたけれど
「そういえば 彼のこと
あんまり すきじゃなかったなぁ」と思い返し
すべてに興味をなくして そっとそこから去っていった
風のように