永遠を糸で縫い留めて

遠くまで

澄んだ青い空を 


絵の具をそのまま置いたような 真っ白な入道雲が下から覆っている


遠くまで 遠くまで行きたい 空の彼方 海の彼方まで


私の命があとどれだけ続くのか 誰にもわからないが


せっかく生まれてきたのだから 遠くの人に 遠くの土地に出会いに行きたい 


どこまで届けられるか いつまで届けられるか わからないが


地平線の彼方から登る 薄橙の暁を見たとき


生まれてきてよかったと思える日まで 


遠くまで
< 223 / 484 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop