永遠を糸で縫い留めて

真昼の白い月

黒い森はさわさわとゆれ 


木の葉のあいだを薄橙と薄紅の入り混じったひかりが遊んでいる


空はまだ暮れ落ちる前で うす青く 白い雲はきらきらと飛んでいる 


もうすぐ夜が来る 蝉の声や鈴虫の声が りんりんさわさわと鳴りながら 


この真夏の音や景色も いつしか過去へと消えていくのだろう


白い月を見る 視点をうつす


しろい時計が 森の公園の中に浮かんでいる 
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