永遠を糸で縫い留めて

残夏のかおり

深い森を歩くと 濃い夏のかおりが未だ残っている


冷めやらぬあの熱を まだ覚えている


あなたと歩いた川 水面がひかりを浮かべてきらきらとしていた


私たちのひとみもきらきらしてた


間を繋ぐものは ただ太陽の空気をはらんだ 熱い風だけ 


もうすぐ秋が深まり こんなに暑かったことも忘れてしまうのだろう


深呼吸をして 夏の名残を 胸の中にいっぱいにしておこう
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