永遠を糸で縫い留めて

月光

月の光が俺を飲む


 闇に包まれてる 湖で


 足の小指に 触れるもの


 白き静けさから 生まれた灯


 だけど苦しい だけど切ない だけど孤独を消すものを 探してる


 いつもそばに 月明かりは 俺を照らして 輝いて


 あなたとは 会えないけど


 やがて満ちた 月はそばで 俺を飲み込むように かすみだし


 あなたとの 思い出を


 だけど切ない だけど苦しい 思い出だけが てのひらに


 月の光が俺を飲む


 闇に包まれてる湖で


 やがて朝へと向かいだす


 薄紅の波はただ凪いでいる


 だけど切ない だけどいとしい 消えない思いだけを感じ 生きている


 いつもそばに 月明かりは 俺を飲むように あたたかく


 あなたとの思い出を


 消し去るように 月の道は 俺を導いて とらえてる


 だけど 切ない だけどあたたか そんなかすかさだけが救いだな


 だけど愛しい だけど悲しい そんなさやかさだけが 残ってる


 いつも月は 俺を飲むように 光り輝き 


 あなたとは会えないけど


 いつも月は 俺を抱いて 夜のしじまへと連れ去って


 悲しみを癒してゆく


 だけど切ない だけどやさしい だけど温かな愛だ
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