永遠を糸で縫い留めて

通り過ぎた恋

通り過ぎた恋なんて 昨日食べた料理のよう 


思い出すことなどないわ 今で精一杯だもの


二度と振り返らない 執着などないもの


星が消滅するように 何かと何かがぶつかって


消えていくだけ 


通り過ぎた恋を 気にする必要はないわ


過去から学べば良いだけよ そこで傷つく必要はないわ


通り過ぎた恋を 体の一部にする必要はないわ


あのひとと行った場所の写真や そのとき聞いていた音楽を聞いて


時折苦しくなるかもしれないけれど


あなたがそれで苦しむ必要はないわ


通り過ぎた恋は 透明な春風のように


あなたに心地の良いものだけを残して 過ぎ去ってゆくだけ 
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