永遠を糸で縫い留めて

アカウント

気づけば誰もが持っている


じいちゃんから 甥っ子まで


アカウント 別の世界にもうひとりの私がいる


そこでは全く別の人間関係が広がっていて


別の私がいて


声と文字だけが相手に伝わる


そこで誰と誰が仲が悪くなったって


誰と誰が喧嘩したって


アカウントを消してしまえば すべて終わること


繋がりを絶ってしまえば 誰も傷つかずに済むことだったのに


なぜ私たちは 非現実世界でも 繋がりを求めてしまうのだろう


アカウント これがあったから


アカウント これさえなければ 

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