永遠を糸で縫い留めて

赤い着物着て百合畑で死ぬわいな

赤い着物着た女の子が 白い百合畑で踊っていたそうな


夜のしずくが 月夜の白いひかりで 


くるくると廻っていたそうな


黄色い轍が 花の上で 光をまとっていたそうな


夢の声を聴き 外で川の水がゆっくりと流れてゆく


よっこいしょと ばあばが籠を背負い


白い水辺を漂ってゆく


桃を食おうとして 桃を割ってしまった


ゆらぎを見たことはあるか 風の歌を聞け


音符をまとって ゆるりと廻ってゆく
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