永遠を糸で縫い留めて

少女

春は四月だけではない


今が私のこの世の春だ


空気はどこを歩いてもうららかで あたたかく 適度に冷えている


ゆるやかな風は これからを満たそうとしてくれているようだ


気に入りの女だけをここに住ませよう


朝には澄んだ水を飲ませて


夜は足を湯で温めてやろう


ああ これ以上の幸福があるだろうか


春夏秋冬何をしていても 手を伸ばせば届くところにある


どこを歩いても愛する少女がいる
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