永遠を糸で縫い留めて

若菜下

君は自分の恋を 清らかでうつくしいものだと思っているだろう


僕からしたら君の恋は どろどろとして独りよがりの小汚いもの


そんな恋ならないほうがましさ


誰も傷つかずにすんだ


君はあの子の涙を 自分への好意だと思っているだろう


そんなのは勘違い あれは哀れな君への拒絶さ


なんで自分に都合のいいようにしか考えられないかなぁ 


こんな自己満足の手紙で あの子が喜ぶとでも思ったかい


本当は出会わなければよかったなんて 感傷的なことを思っているのは君だけだよ


誰も君に興味なんてないし そもそもこの恋は一方通行で 


誰も応援などしていなかった 


君に人並みな恋愛など早かったんだよ 


まあそれを言っても通じないだろうけれど


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