永遠を糸で縫い留めて

星祭り

七日にしか会えないあなたに会うために


今日はおしゃれしてきたの


とっておきの宵闇色の着物 あなたは気に入ってくれるかしら


空に浮かぶ白い星達が ここに落ちて染まってくれればいいのに


豊かな水の音がゆらいで聞こえる とても涼しいわ


あと何回 私は七夕の夜を過ごせるの


もうすぐ人生が終わってしまう


あなたと会えた人生が


紺色の空はどこまでも続いてゆく


私の命も天の川のように途切れなく巡ってゆけばいいのに 


星が降る あなたとお別れ また星は巡る ゆっくりと すみやかに


笹の葉 さらさらと流れ 星はまたたいて また次の星祭まで眠って 
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