永遠を糸で縫い留めて

若さ

皮膚が徐々にうるおいを失ってゆき


肉は脂肪に覆われ たるんでゆく


でも この身のうちを流れる血潮は 真っ赤で 終わることを知らない泉のように


こんこんと清らかに巡ってゆく


若さはもう この肉体にはないけれど


今まで生きてきた中で培った 知恵と感性が豊かにあふれている


それは若いときよりも なお 従順に なお 激しく


私を突き動かして この道の先を生かそうとしているのだ
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