永遠を糸で縫い留めて

鏡よ鏡よかがみさん 私の背後に映るのはだあれ 

月の果ての色を未だ見たことがないの どんな色をしているのかしら

乳白色 かしら それとも赤?

かがやいた日々は終わってしまった 

あとは皺をまとって死へと向かうばかり 

あなたと別れて 何年になるかしら 

もう抱かれない日々を送って何年に 

月の果てさえ 未だ見ていないのに

私はただ鏡にばかり囚われて 

毎晩 夜のとばりを背負いながら

見たくもない自分の姿を見てる

鏡よ鏡よかがみさん

早く私を 向こう側へ連れてって
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