クールな天才作家は彼女を激愛で溶かしたい
幼馴染
〜里帆side〜

ん…

アラームの音で目が覚める。

薄っすらと目を開ければ、後ろから飛鳥が私を抱きしめたまま眠っていた。

この温もりから抜け出したくない。

心地いい。

そしてハッとする。

やばい!

「飛鳥! 起きて! 飛行機!」

「ん…」

「結婚式行かないと!」

すると飛鳥もハッとしてガバっと起き上がった。

二人素っ裸で一度止まる。

「ふははは! おはよう」

「ククク、おはよう。身体、平気か?」

「うん。大丈夫」

今朝は昨日お互いに言いたい事を言ったり、愛を確かめ合ったおかげでとても晴れやかな気分だ。

あとは…

今だによくわからないけど、私ははたから見ると綺麗だったらしい。

そしてたっぷり愛されたおかげで、なんとなく生まれ変わったようなそんな気分だ。

胸につかえていた物が、スッと消えたような感じがする。

飛鳥はこんな私を心も全部が綺麗だとたくさん言ってくれた。

まぁ前からも言ってくれてたけど。

だから私がそれを否定したら飛鳥の事を否定してるのと同じ事なんだと思ったら、素直に受け止めて自信を持って隣にいる事が一番なんじゃないかって思えた。
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