【コミカライズ】仕事の出来る悪役令嬢、薄幸王子様を幸せにアップグレードしておきました。
20 営業の極意
「だが、相手は暗殺者だぞ。並大抵の報酬では、納得はすまい」
「ええ。その通りだと思いますわ……多額の金品か、それとも、何か他の価値があるものか……」
ここで私は完全にオブライエン一家を味方に付ける方向性で考えていたのだけど、提案したウィリアム自身は考え込んだ様子で腕を組んでいた。
「何を要求されるかわからないから、危険かもしれない。やはり、これは考え直そうか」
先ほどまでとは真逆の意見を出したウィリアムに、カチンとなった私は半目で問いかけた。
「……ウィリアム様。一度提案して、それを断られたからと言って、貴方はすぐに、自分の考えを諦めてしまうのですか?」
「は……?」
現代社会で長年社畜生活を営んでいた私の気持ちは、仕事依頼を実際に試してもいないのに、事前の危機回避をしておこうというウィリアムの日和った言葉を聞いて、火がついてしまった。
「ええ。その通りだと思いますわ……多額の金品か、それとも、何か他の価値があるものか……」
ここで私は完全にオブライエン一家を味方に付ける方向性で考えていたのだけど、提案したウィリアム自身は考え込んだ様子で腕を組んでいた。
「何を要求されるかわからないから、危険かもしれない。やはり、これは考え直そうか」
先ほどまでとは真逆の意見を出したウィリアムに、カチンとなった私は半目で問いかけた。
「……ウィリアム様。一度提案して、それを断られたからと言って、貴方はすぐに、自分の考えを諦めてしまうのですか?」
「は……?」
現代社会で長年社畜生活を営んでいた私の気持ちは、仕事依頼を実際に試してもいないのに、事前の危機回避をしておこうというウィリアムの日和った言葉を聞いて、火がついてしまった。