【コミカライズ】仕事の出来る悪役令嬢、薄幸王子様を幸せにアップグレードしておきました。
25 思わぬ出会い
そして、オブライエン一家と交わした約束の一週間後、私たちは、また王都の地下街へと向かっていた。
ウィリアムには前回のようなことがあってはいけないので、残っていて欲しいと伝えていても『絶対に行く』と言い張るので、私が根負けしてしまった。
それに、今回は……彼らが脅しの意味でナイフを投げるような事態には、ならないだろうと思うし。
今日こそは、冷静な話し合いになるはずよ。
「……いよいよだな。彼らはどう言って来るだろうか……?」
いつものように地下街に入り込み、扉を閉めた時、私がどう思うか気になっていたらしいウィリアムは言った。
最近、私も少々手習いに行っていて、彼と過ごす時間が少なかったのだ。
「おそらくですが、オブライエン一家は、暗殺者としての仕事はしていないと思います」
「……どうしてそう思う?」
これまでの流れの中で、私は推理していた。
「私たちが日々オブライエン一家のアジトへ通い詰めていた時も、一言だとしても、何らかの答えが返って来ていましたね。つまり、彼らはその間、誰かがアジトに居たということです。それに、最近オブライエン一家が仕事をしたという話も聞きませんし……」
有名な暗殺一家であるオブライエン一家が動けば、それなりに噂になる。
けれど、そういえば、彼らの名前を聞くことはこのところなかった。
「確かに、返事は返って来ていた。ずっと留守ではなかったな。それに、仕事をしているような、忙しない様子でもなかった……」
ウィリアムは歩きながら、うんうんと頷き納得していた。
「ええ。ですから、私たちに関する噂を知って、過去は勘違いだったと思ってくれていれば、あるいは……」
ウィリアムには前回のようなことがあってはいけないので、残っていて欲しいと伝えていても『絶対に行く』と言い張るので、私が根負けしてしまった。
それに、今回は……彼らが脅しの意味でナイフを投げるような事態には、ならないだろうと思うし。
今日こそは、冷静な話し合いになるはずよ。
「……いよいよだな。彼らはどう言って来るだろうか……?」
いつものように地下街に入り込み、扉を閉めた時、私がどう思うか気になっていたらしいウィリアムは言った。
最近、私も少々手習いに行っていて、彼と過ごす時間が少なかったのだ。
「おそらくですが、オブライエン一家は、暗殺者としての仕事はしていないと思います」
「……どうしてそう思う?」
これまでの流れの中で、私は推理していた。
「私たちが日々オブライエン一家のアジトへ通い詰めていた時も、一言だとしても、何らかの答えが返って来ていましたね。つまり、彼らはその間、誰かがアジトに居たということです。それに、最近オブライエン一家が仕事をしたという話も聞きませんし……」
有名な暗殺一家であるオブライエン一家が動けば、それなりに噂になる。
けれど、そういえば、彼らの名前を聞くことはこのところなかった。
「確かに、返事は返って来ていた。ずっと留守ではなかったな。それに、仕事をしているような、忙しない様子でもなかった……」
ウィリアムは歩きながら、うんうんと頷き納得していた。
「ええ。ですから、私たちに関する噂を知って、過去は勘違いだったと思ってくれていれば、あるいは……」