【コミカライズ】仕事の出来る悪役令嬢、薄幸王子様を幸せにアップグレードしておきました。
07 真犯人
「……おい。笑うな。これは、決して笑い事ではないぞ。それに、姉上の命を救うとはなんと不穏な……一体何の話なんだ」
興奮して涙目になってしまっているウィリアムから、半目でじろりと睨まれて、私は慌てて口に手を置いた。
……しまった。
もう既に不幸ではなくはっきりと自分の意志を私に訴えたウィリアムが、あまりに可愛くて笑ってしまったけれど、これは現状ではないIFがあることを知っている、私にしかわからないことだもの。
自分のことを笑われて、馬鹿にされたと思ってしまっても、無理はない。
「ウィリアム様。笑ってしまって、ごめんなさい……これは、その……あの、ええとですね……どう言えば良いか」
ウィリアムを可愛いと思ったからつい笑ってしまったなどと正直に言えず、なんと言って誤魔化そうかしらと悩んでいたら、彼は一国を背負う王太子らしく腕を組んで高圧的に言った。
興奮して涙目になってしまっているウィリアムから、半目でじろりと睨まれて、私は慌てて口に手を置いた。
……しまった。
もう既に不幸ではなくはっきりと自分の意志を私に訴えたウィリアムが、あまりに可愛くて笑ってしまったけれど、これは現状ではないIFがあることを知っている、私にしかわからないことだもの。
自分のことを笑われて、馬鹿にされたと思ってしまっても、無理はない。
「ウィリアム様。笑ってしまって、ごめんなさい……これは、その……あの、ええとですね……どう言えば良いか」
ウィリアムを可愛いと思ったからつい笑ってしまったなどと正直に言えず、なんと言って誤魔化そうかしらと悩んでいたら、彼は一国を背負う王太子らしく腕を組んで高圧的に言った。