DEEP BLUE
空が泣いた日
ーーー約束の日……
『………して、今日は全国的に夕方から天気は崩れるでしょう』
つけっぱなしのテレビから、あんまり嬉しくない天気予報が流れていた。
「雨振らなきゃいいな……」
あたしは早起きして朝ごはんも程々に、念入りに髪を巻いてメイクを施していた。
普段からナチュラルメイクを心がけているけれど、この日は特に丁寧にナチュラルにして。
……だってもしかしたら泳ぐかもしれないしね。
ーーーカチャ…
鍵をしっかりと掛け、あたしは赤いトランクを持って歩き出した。
季節はそろそろ秋に向かっていたけれど、やっぱりまだ暑い。
しかも何だか今日はいつもよりも増して蒸していて、湿気がすごい。
「まだ暑いなー……」
電車に揺られ向かったのは、交通の中心とした駅だった。
ここなら新幹線でも空港でもどこへも行ける。
どうやら太郎はまだ来ていないらしい。
「ふー……」
スカッとする炭酸のジュースを飲みながら、待ち合わせ場所から見える空を見つめていた。
夏らしくなく、あたしを歓迎しているとは言い難い空。
何だか、泣きそうな空だったことを覚えている。