婚約破棄されたので辺境で新生活を満喫します。なぜか、元婚約者(王太子殿下)が追いかけてきたのですが?
2.
「ええと……先に、私の師匠を紹介しますね」
「師匠?」
そこでセリオが表情を曇らせる。
「はい。アビーさんと言うのですが、この領地の魔導具を支えている魔導職人です。同じ女性なので、考え方が似ているといいますか……まぁ、とにかく、私と気が合います」
「アビー、女性……そうだったな……」
ぼそりとセリオが呟いたが、そのすべてはエステルの耳には届いていない。
「アビーさんは魔導具室と呼ばれるこの地下室にいます」
階段を下りながら、エステルは説明を続ける。
「アビーさんに用事があるときは、ここに来れば問題ありません。寝泊まりもここでしているので。むしろここで生活しています」
エステルは扉をノックした。このノックは形だけのものというのも、セリオに説明する。
魔導具制作に夢中になっているアビーは、よくノックの音を聞き漏らす。だから、返事がなくても入って問題ないと。
「師匠?」
そこでセリオが表情を曇らせる。
「はい。アビーさんと言うのですが、この領地の魔導具を支えている魔導職人です。同じ女性なので、考え方が似ているといいますか……まぁ、とにかく、私と気が合います」
「アビー、女性……そうだったな……」
ぼそりとセリオが呟いたが、そのすべてはエステルの耳には届いていない。
「アビーさんは魔導具室と呼ばれるこの地下室にいます」
階段を下りながら、エステルは説明を続ける。
「アビーさんに用事があるときは、ここに来れば問題ありません。寝泊まりもここでしているので。むしろここで生活しています」
エステルは扉をノックした。このノックは形だけのものというのも、セリオに説明する。
魔導具制作に夢中になっているアビーは、よくノックの音を聞き漏らす。だから、返事がなくても入って問題ないと。