婚約破棄されたので辺境で新生活を満喫します。なぜか、元婚約者(王太子殿下)が追いかけてきたのですが?
4.
男たちはエステルたちが逃げるのを恐れているのか、それともアビーの「魔導職人は繊細だ」という言葉を真に受けたのか、日に日に態度が軟化していた。見回りの頻度も減り、エステルは『でんわ』の改良を、アビーは護身用の魔導具の製作を進めていた。
そしてアビーが言うには、ここでの生活は「いつもと変わらない」らしい。だがエステルにとっては、外に出ることができないのが辛かった。
やはり、青い空の下、太陽の光を浴びたい。
「あ~。この破壊兵器。いつになったら作り終わるのよ~。これ、面白くないから飽きた。だってさ、反する属性の魔石を用いて、爆発させるだけでしょ? モノが大きいだけで、内容は単純。面白くない!」
アビーが不満を爆発させたのは、捕らわれて五日目の朝だった。魔導具製作に取りかかったものの、その単調さに彼女の我慢が限界に達したらしい。
「アビーさん。落ち着いてください」
エステルが宥めるように言うが、アビーの不満は止まらない。
「これが落ち着いていられる? 仰々しい設計書を見せつけたわりには、中身が稚拙。あ~つまんない」
「つまんないなら、こっちの魔導具でも作っていればいいじゃないですか」
そしてアビーが言うには、ここでの生活は「いつもと変わらない」らしい。だがエステルにとっては、外に出ることができないのが辛かった。
やはり、青い空の下、太陽の光を浴びたい。
「あ~。この破壊兵器。いつになったら作り終わるのよ~。これ、面白くないから飽きた。だってさ、反する属性の魔石を用いて、爆発させるだけでしょ? モノが大きいだけで、内容は単純。面白くない!」
アビーが不満を爆発させたのは、捕らわれて五日目の朝だった。魔導具製作に取りかかったものの、その単調さに彼女の我慢が限界に達したらしい。
「アビーさん。落ち着いてください」
エステルが宥めるように言うが、アビーの不満は止まらない。
「これが落ち着いていられる? 仰々しい設計書を見せつけたわりには、中身が稚拙。あ~つまんない」
「つまんないなら、こっちの魔導具でも作っていればいいじゃないですか」