婚約破棄されたので辺境で新生活を満喫します。なぜか、元婚約者(王太子殿下)が追いかけてきたのですが?
3.
城内に戻ってきたエステルは、濡れた衣類を着替えるために、ハンナを呼んだ。
「エステル様、びしょびしょじゃないですか!」
雪かきだけでなく、雪合戦で遊んでしまったエステルのコートは、雪が当たって解けて濡れていた。
「もう、何をやっているんですか」
ハンナはエステルが風邪を引くのではと気が気ではないようだ。すぐに濡れた服を脱がせた。
「子どもではないのですから」
その言葉は何度も彼女の口から聞いている。
「でも、ギデオン様も一緒に雪遊びをしたのよ?」
ギデオンは手加減をしていたものの、それでも子どもたちと同じように雪玉を作って投げて避けてと、楽しんでいた。いつも、むすっとしている彼の表情も、そのときばかりは子どもと同じような笑顔を作っていたのだ。
ギデオンも一緒に遊んだと言われれば、ハンナも強くは言えない。
「でも、ハンナ。雪かきって大変なのね」
「そのようですね。雪って白くてふわふわしているように見えますけども」
「エステル様、びしょびしょじゃないですか!」
雪かきだけでなく、雪合戦で遊んでしまったエステルのコートは、雪が当たって解けて濡れていた。
「もう、何をやっているんですか」
ハンナはエステルが風邪を引くのではと気が気ではないようだ。すぐに濡れた服を脱がせた。
「子どもではないのですから」
その言葉は何度も彼女の口から聞いている。
「でも、ギデオン様も一緒に雪遊びをしたのよ?」
ギデオンは手加減をしていたものの、それでも子どもたちと同じように雪玉を作って投げて避けてと、楽しんでいた。いつも、むすっとしている彼の表情も、そのときばかりは子どもと同じような笑顔を作っていたのだ。
ギデオンも一緒に遊んだと言われれば、ハンナも強くは言えない。
「でも、ハンナ。雪かきって大変なのね」
「そのようですね。雪って白くてふわふわしているように見えますけども」