Excessive love.
Epilogue
翌朝は直樹さんの提案で休みを貰ったけれど、噂は何も立っていなかったことを聞いた。

私も1件だけ仕事の電話を済ませて、家で出来る事をする。

昨日は帰りも遅くて、直樹さんが寝る時間はかなり遅くなってしまったのに、朝はいつも通り元気よく仕事に行ってしまった。

隆太からも報告を受けて、改めて謝罪の言葉と姫野さんに対して納得されたわけでは無いけど、目の前で写真のデータを消させたから大丈夫だと報告をくれた。
その写真は今や隆太も持っていないらしい。これ以上この件で何か起きることは無いだろうと、ようやく一息吐けた。

昨日の夜も直樹さんはあの後一緒の家に帰って、私の事を大事そうに抱き締めながら一緒に眠ってくれた。酷い事をした私を大事にしてくれる。

大事にされていると嬉しい気持ちと、直樹さんに対しての罪悪感が消えてくれない。

スマートフォンのバイブが揺れて画面を見ると、直樹さんから電話が掛かってきていた。通話ボタンを横にスライドさせてそのまま耳に当てる。


「もしもし？」

『もしもし。今大丈夫だった？』

「うん。どうかした？」

『今日は思ったより余裕があるから俺も早めに上がって休もうかと思っていて、良かったら今晩は外食にしないか？』

「外食？食べたい物でもあるの？」

『昨日も色々あったし、今日まではちょっとゆっくりしても良いんじゃないかって。ダメ？』


出た、お願いするときのこの甘えモード。

少しだけ笑って「じゃあ、準備して待ってるね。」と返事をした。
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