甘く苦く君を思う
偶然の雨
相川沙夜25歳。
都心の人気パティスリー「ル・ソレイユ」で働くパティシエールとして、徐々に業界でも注目されはじめていた。ル・ソレイユのシェフパティシエはフランスで活躍し5年前に帰国してきた有名人で笠間俊と言う。
そんな有名な人が始めたパティスリーに偶然にも働くことができたのは本当に幸運としか言えない。
製菓学校を出て、初めて働いたのがこのル・ソレイユ。朝から晩で修行を積み、2年でようやく少しずつ任されることが増えてきた。
私が作るのは基本的には焼き菓子と言われるクッキーやフィナンシェが中心。シュークリームやスポンジ、タルト生地も任されていたが、最近ではお店の看板となるケーキ類も徐々に任され始めた。
まずは基本となるお店のケーキを完璧にできるように、その後は認められれば自分の考案したものを採用されたりする。
今の私は寝ても覚めてもお菓子作りばかり。
これは夢だった仕事がやっと叶ったから。それに笠間シェフのもとで働けるなんて思ってもみないことでやる気に満ち溢れていた。
シェフも従業員を育てるのに熱心な人で、仕事の後に残って練習することを認めてくれていた。
この日も試作に没頭し、気が付けば夜の10時を回っていた。
都心の人気パティスリー「ル・ソレイユ」で働くパティシエールとして、徐々に業界でも注目されはじめていた。ル・ソレイユのシェフパティシエはフランスで活躍し5年前に帰国してきた有名人で笠間俊と言う。
そんな有名な人が始めたパティスリーに偶然にも働くことができたのは本当に幸運としか言えない。
製菓学校を出て、初めて働いたのがこのル・ソレイユ。朝から晩で修行を積み、2年でようやく少しずつ任されることが増えてきた。
私が作るのは基本的には焼き菓子と言われるクッキーやフィナンシェが中心。シュークリームやスポンジ、タルト生地も任されていたが、最近ではお店の看板となるケーキ類も徐々に任され始めた。
まずは基本となるお店のケーキを完璧にできるように、その後は認められれば自分の考案したものを採用されたりする。
今の私は寝ても覚めてもお菓子作りばかり。
これは夢だった仕事がやっと叶ったから。それに笠間シェフのもとで働けるなんて思ってもみないことでやる気に満ち溢れていた。
シェフも従業員を育てるのに熱心な人で、仕事の後に残って練習することを認めてくれていた。
この日も試作に没頭し、気が付けば夜の10時を回っていた。
< 1 / 105 >