英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
第38話 幸運の反作用(4)
「それでは国のため顕著な功績を残した者をここに讃えよう。英雄ルシウスよ、前へ」
名前を呼ばれたルシウス様は、落ち着いた様子で席を立った。マントをひらめかせた彼は中央に進み出ていき、体を折り曲げて片膝を床に着ける。
同時に王が壇上から下りてきて、ルシウス様の前に立った。
「北領の守護を任せし辺境伯ルシウス・レオパルド。そなたは先の魔獣掃討戦において、騎士団を率いて黒竜を討伐し、この国の平和に大きく貢献した。よって褒美として褒賞金を与え、新たに公爵位を授ける」
王がその手の錫を掲げて、ルシウス様の肩にとんと置く。ルシウス様は頭を垂れたまま、重々しく答えた。
「謹んでお受けいたします」
会場から盛大な拍手が沸き上がる。わたしも痛いくらいに手を叩いて、祝いの気持ちを送った。
名前を呼ばれたルシウス様は、落ち着いた様子で席を立った。マントをひらめかせた彼は中央に進み出ていき、体を折り曲げて片膝を床に着ける。
同時に王が壇上から下りてきて、ルシウス様の前に立った。
「北領の守護を任せし辺境伯ルシウス・レオパルド。そなたは先の魔獣掃討戦において、騎士団を率いて黒竜を討伐し、この国の平和に大きく貢献した。よって褒美として褒賞金を与え、新たに公爵位を授ける」
王がその手の錫を掲げて、ルシウス様の肩にとんと置く。ルシウス様は頭を垂れたまま、重々しく答えた。
「謹んでお受けいたします」
会場から盛大な拍手が沸き上がる。わたしも痛いくらいに手を叩いて、祝いの気持ちを送った。