英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
第46話 わたしの新しい人生(1)
王城から送りの馬車に乗り込んだわたしたちは、領地への帰還を急いだ。
座席に腰を着けてホッと息をついたものの、落ち着いたとたんに様々なことが思い出されて、気持ちの乱れが収まらない。
次第に頭がクラクラしてきて、わたしを気遣ってくれるルシウス様の言葉も聞き逃しがちでおかしいなと思っていたら、どうも体が熱っぽいと気がついた。
「風邪を引いてしまったのかも……。すみません、こんなときに」
「疲労が押し寄せてきたのだろう。目を閉じて、少し眠るといい」
対面に座っていたルシウス様がすぐさま隣に来て、膝枕の用意をしてくれる。
厚意に甘えて横たわり、大きな手で頭を撫でられているうちに意識は泥のように沈み込み、なんとそのまま屋敷に着くまで起きることはなかった。
座席に腰を着けてホッと息をついたものの、落ち着いたとたんに様々なことが思い出されて、気持ちの乱れが収まらない。
次第に頭がクラクラしてきて、わたしを気遣ってくれるルシウス様の言葉も聞き逃しがちでおかしいなと思っていたら、どうも体が熱っぽいと気がついた。
「風邪を引いてしまったのかも……。すみません、こんなときに」
「疲労が押し寄せてきたのだろう。目を閉じて、少し眠るといい」
対面に座っていたルシウス様がすぐさま隣に来て、膝枕の用意をしてくれる。
厚意に甘えて横たわり、大きな手で頭を撫でられているうちに意識は泥のように沈み込み、なんとそのまま屋敷に着くまで起きることはなかった。