クールな上司の〝かわいい〟秘密 ――恋が苦手なふたりは互いの気持ちに気づけない
第四章 恋に気づいたふたり
スタッフの呼び込みの声が売場から聞こえるはずなのに、今、私には自分の心臓の音しか聞こえていない。
「智田SVは、私のことを〝好き〟だということですか?」
つい、そう聞いてしまった。彼が私のことを好きだなんて、そんなことあり得ないと思っていたから。
(智田SVが、私を好き――)
そう意識してしまっては、全身がむず痒くなる。感じたことのない感情に気持ちがいっぱいになり、それがあふれてしまったのだろうか。
頬が熱い。全身が熱い。つい口元を右手で隠し、視線を逸らしてしまう。
だが、智田SVを見たい。ちらっと見上げた彼は、私と同じポーズをしていた。だが、頬が真っ赤になっているのを隠せていない。
きっと、私も同じ顔をしているのだろう。そう思うと、余計に頬が熱くなる気がした。
「すまない、まさか不動店長がそんな反応をするとは思わなかったんだ」
「すみません、私も……まさか智田SVが、そんな気持ちでいらっしゃるなんて思っていなくて」
互いに小さな声で報告し合う。が、それ以上なにを言えばいいか分からない。
しばしの沈黙が流れる。その間、私は必死に自信に落ち着けと言い聞かせていた。
だが、深呼吸したところで胸の高鳴りは収まらない。もう、どうしたらいいのだろう。
「智田SVは、私のことを〝好き〟だということですか?」
つい、そう聞いてしまった。彼が私のことを好きだなんて、そんなことあり得ないと思っていたから。
(智田SVが、私を好き――)
そう意識してしまっては、全身がむず痒くなる。感じたことのない感情に気持ちがいっぱいになり、それがあふれてしまったのだろうか。
頬が熱い。全身が熱い。つい口元を右手で隠し、視線を逸らしてしまう。
だが、智田SVを見たい。ちらっと見上げた彼は、私と同じポーズをしていた。だが、頬が真っ赤になっているのを隠せていない。
きっと、私も同じ顔をしているのだろう。そう思うと、余計に頬が熱くなる気がした。
「すまない、まさか不動店長がそんな反応をするとは思わなかったんだ」
「すみません、私も……まさか智田SVが、そんな気持ちでいらっしゃるなんて思っていなくて」
互いに小さな声で報告し合う。が、それ以上なにを言えばいいか分からない。
しばしの沈黙が流れる。その間、私は必死に自信に落ち着けと言い聞かせていた。
だが、深呼吸したところで胸の高鳴りは収まらない。もう、どうしたらいいのだろう。