執拗に愛されて、愛して
13 Patience
久しぶりに少し重たいドアを恐る恐る開ける。中を覗き込むとバーカウンター内にいる玲くんと目が合う。私が笑顔で手を振ると玲くんも笑顔で返してくれる。
「夏帆ちゃん、いらっしゃい。久しぶり!」
「玲くん!」
嬉しくてすぐにカウンターの席の方まで向かう。いつもの席に座るのも久し振りで、気分が上がった。
「久しぶり!会いたかった!」
「私も会いたかったー!」
そう言いながら出されたお水を受け取ると後ろから首を腕で締められる。こんなことをする男はバーには1人しかいない。
「俺の時と違って随分嬉しそうな。浮気?」
カウンターの中に居なかったからどこにと思えばお客さんとダーツを投げて遊んでいたらしい。そしてなぜかその声は少し不機嫌。
このくらいで浮気だなんて言われては、たまったもんではない。
「帰ってくるその日に寝坊なんかされちゃね。」
ちょっとした悪戯でそう言い返したのだけど、その後雅に後ろから顔を向けさせられて強引にキスをされる。「んー!」と声を出しながら、捕まえられている腕をバシバシと強く叩くも、全く離してくれる様子は無い。人前でキスしてくるなんて、何を考えているのかこのクソガキは。
「このクソガキ!!!!人前で何してんのよ!!!!」
「生意気言う口に分からせただけ。」
そう言って舌をベッと出すと、カウンター内に戻っていく。
何が分からせただ、このクズ男め。
溜息を吐いてから「オレンジカクテル」というと雅は面倒くさそうな顔をしている。
「あー。気分いいから奢ってあげようと思ったのに。玲くん雅のは今日自腹。」
「俺も何か作りたい気分だったんだよな。」
そう言いながら作り始める。調子のいい男に呆れていると、玲くんは軽く笑ってグラスを磨いていた。
「夏帆ちゃん、いらっしゃい。久しぶり!」
「玲くん!」
嬉しくてすぐにカウンターの席の方まで向かう。いつもの席に座るのも久し振りで、気分が上がった。
「久しぶり!会いたかった!」
「私も会いたかったー!」
そう言いながら出されたお水を受け取ると後ろから首を腕で締められる。こんなことをする男はバーには1人しかいない。
「俺の時と違って随分嬉しそうな。浮気?」
カウンターの中に居なかったからどこにと思えばお客さんとダーツを投げて遊んでいたらしい。そしてなぜかその声は少し不機嫌。
このくらいで浮気だなんて言われては、たまったもんではない。
「帰ってくるその日に寝坊なんかされちゃね。」
ちょっとした悪戯でそう言い返したのだけど、その後雅に後ろから顔を向けさせられて強引にキスをされる。「んー!」と声を出しながら、捕まえられている腕をバシバシと強く叩くも、全く離してくれる様子は無い。人前でキスしてくるなんて、何を考えているのかこのクソガキは。
「このクソガキ!!!!人前で何してんのよ!!!!」
「生意気言う口に分からせただけ。」
そう言って舌をベッと出すと、カウンター内に戻っていく。
何が分からせただ、このクズ男め。
溜息を吐いてから「オレンジカクテル」というと雅は面倒くさそうな顔をしている。
「あー。気分いいから奢ってあげようと思ったのに。玲くん雅のは今日自腹。」
「俺も何か作りたい気分だったんだよな。」
そう言いながら作り始める。調子のいい男に呆れていると、玲くんは軽く笑ってグラスを磨いていた。