白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。

閑話 繰り返す夢(ブレイズ視点)

 何度か見る夢がある。
 たかが夢ごときで、何だというのか。
 初めは自分もそう思っていた。

 しかし繰り返し見る夢の中に出て来る女性が、彼女だと認識できたその瞬間から、夢はまるで警告のようにさえ思えていた。

 らしくはない。
 元々そんな風に思うような人間ではなかった。
 ただ強く、誰よりも強くなることだけを目標に生きてきたから。

 でもそれは言い替えれば、あの日助けられなかった彼女を二度と同じ目に遭わせないため。

 そう考えれば、繰り返す夢もまた、彼女への心配からかもしれない。

「今度こそ、俺は彼女を救えるのだろうか」

 誰もいなくなった部屋で、あの愛人とアンリエッタが座っていたソファーをただ眺めた。

「君が傷つき……ましてや死ぬなどという、あんな恐ろしい未来など絶対にごめんだ」

 そう、夢の中では何度も繰り返し彼女の最期を見た。

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