白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。

64 終わりの始まり

 これほどまでに順調な人生など一度だってあっただろうか。
 独占したバラの実のおかげで、バラ病は初期で抑え込むことに成功した。

 ミーアの治療が終わる頃、ヒューズからも連絡が来た。
 ギルド長や幹部たちの治療は完了したものの、貧民街にはやはり相当数の患者が出ていたらしい。

 私はブレイズに連絡を取り、至急バラ病の説明に向かった。
 幸い彼の口添えのおかげで、国からの支給という形で貧民街の隅々までバラの実を煮出したお茶が行き渡り、感染を拡大させることはなかった。

 前回はどれだけの人が死んでしまったのか、覚えていないほどだった。
 貧民街だけではなく、平民はお金のない貴族など、かなりの数が亡くなった気がする。

 全部を救いたいなんて、そんな大きなことは考えたことはなかったけど、結果として死者を出すことはなかった。

 この功績に対し、後日褒賞が出るらしい。
 だからこそ、期は熟したのだ。

 私はある意味、数週間ぶりとなる家族との食事の席に向かった。

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