白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。

67 永遠にさようなら

「離婚したのか! まったくお前と言うやつは。だが白い結婚となれば、他の貴族を捕まえればいいからな。まぁ、いいだろう」

 わざと先に報せを出しておいたおかげで、父は執務室で私を出迎えてくれた。

 そんな言葉とは裏腹に、父はどこまでも満足げに(ひげ)を撫でている。

 父の中では今頃、私の次の夫をどうしようか。
 私にもう一度利用価値が生まれたから、どう使おうか。

 そんなことを考えながら、ほくそ笑んでいるに違いない。

 ほんの少し……。
 そう一瞬くらい、父が何か私を思って言葉をかけてくれるのではないか。

 そんなことを思った自分を消し去りたいほど、安定にクズな人ね。

 分かってはいても、ほんの少し心がモヤモヤとする。
 でもそうね。この先の結末を考えたら、それもきっと些細なことだったとなるだろう。

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