白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。

エピローグ 幸せはここに

 重厚な扉の向こうから、華やかな音楽と集まった人たちの声がほんの少し聞こえる。
 しかしここは、驚くほど静かだ。

 私はため息を一つつきながら、目の前の鏡に映る自分を見た。

 今この時点でも、まだ自分の置かれた状況がうまく理解出来てはいない。
 ただ分かるのは、緊張で昨日から何も食べられなかったお腹が少し鳴っただけ。

「緊張で、口から何か出て来そうよ」

 そう呟けば、後ろで最後の打ち合わせをしていたブライズメイドの一人が声を上げる。

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