Reunion love.
Episode1
 それから大体2週間に1回、太一くんとは連絡を取り合う仲になった。


«今日の飯何»

«今日は、お弁当屋さんの和風おろしハンバーグ!»

«いいな、俺も弁当屋で唐揚げ弁当とかにしようかな»


 なんて、ごはんにまつわる連絡しか来ないけど、こんな会話ですら貴重なものに感じた。

 きっと私がきちんとご飯を食べているのかチェックされているだけだと思うけど。

 どう返事をしようか悩んでいると、太一くんから更に連絡が来る。


«年明け前に1回くらい飯行っとく?»


 こんなに早くに誘ってもらえるなんて思っていなくて少し驚いたけれど、迷いなく«行く»と返事をした。

 嫌われていると思っていたのに、まさか普通にご飯行けるくらいの友人に戻れるなんて。傍に居られるだけでも良かったから、この関係性でも十分に嬉しかった。

 スマホの画面を落として仕事に戻ろうとするも中々集中出来ず、両手で顔を覆う。デートではない、ただのご飯会だと言い聞かせても、浮かれてしまっていて頬が緩んでしまっている。

 こういう時会社じゃなくてよかったと思うけれど、仕事は全く手に付かない。
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