Reunion love.
Episode3
 もともと多く連絡を取り合う方ではなかったのだけど、気持ちを正直に伝えてから私から連絡取る頻度を増やした。

 ちなみに連絡を取るのを相変わらず面倒くさがる太一くんは、返事が返ってこない時も頻繁にあったし、返ってきたとしてもそれはそれは淡白な返事だった。

 例えば«今日何食べたの?»と送ったら単語で返ってくるし、文として成り立っている返信もあまりない。少し寂しい気はするけれど、避けないでいてくれているだけでも奇跡のようなものなので、わがままは言わない。

 あの同窓会から1か月経った頃だった。そろそろ何かお出かけとか、ご飯だけでも自分から誘ってみようかと、いつも通りお昼ご飯の話を振ってみた時、この日の太一君の返事はいつもと違った。


«お昼何食べた?»

«ラーメン»


 それでいつも終わりだから、この後私が何かしらを時間空けて送るのだけど、今日は週末だし夕飯にでも誘ってみようかと思っていたら、相手側の吹き出しがもう一つ追加された。


«最近純花は飯食ってんの?»

«…それなりには食べてるよ»

«コンビニ?»


 痛いところ突かれている。配達料やその他諸々が高すぎるデリバリーはできる限り使わないようにしているのだけど、近くにあまり店がなくて、結局徒歩5分ほどのコンビニエンスストアを利用してしまう。

 健康面にはあまり気を遣えていないし、もはや食べない日もあるなんて太一くんには言えない。

 «まあ、うん»と返事をすると既読はすぐについた。


«家どこ?»

«家?»

«今日寄るから家の位置情報送って»


 まさかそんな話になるとは思っていなくて驚いた。ずいぶん前に飲みに行った時は、間違いが起きたら困るから家には送らないって頑なだったし、どんな心境の変化なのか。

 不思議に思いつつも家の位置情報を送ると«19時くらいに行く»と、また少し言葉が足りなさすぎる。

 今夜、19時に来て、一体どうするつもりなのか。
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