大好きだった元彼と再会しましたが、私はもう結婚しています。

11章:二人

 家に?
 来ましたよ。

 車は近くのコインパーキングに止めて、そのまま当然のように私と手をつないで私の部屋に。

 突然だったから、部屋は……まあ、正直かなり散らかっていた。

 書籍論文類、投げ出したままのブランケット、洗い物、研究ノートの山……。

「変わらないな」

 部屋に入った瞬間、穂高が小さく笑いながらそんな失礼なことを言う。

「ちょっと待って、片付けるから……!」
「手伝う。俺のほうがこういうの慣れてるだろ。昔も何度もやった」

 そう言って、手際よく当然のように床に散らばったノートやプリントをまとめて、ソファのクッションを直し、テーブルの上の空のマグカップも台所へ。手慣れたもので確かにすばやい。
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