バタフライ エフェクト

第九話 否定

高中さんを部屋の真ん中に呼び、私達は高中さんの話を聞くこととなった。



まず、高中さんはこう言った。



「床下に眠る死体をご存知なのですよね?」



私達は頷く。

元寄 照良は、高中さんの若い頃の友達のひとりだったという。



「その頃の私の名前は、高中 要一(よういち)ではなく、木村 要一でございました」



母親が何度も結婚しては離婚していて、何度も名字が変わったと話す高中さん。

気持ちもむしゃくしゃしていて、乱暴者の、いわゆる不良少年だったという。



お金さえあれば、この暮らしから抜け出せる。

そう信じて疑わず、中学時代の友達に高校卒業後に再会し、のちに強盗計画のメンバーになったらしい。



「そんな! 高中が!?」

「……はい。その友達というのが、元寄 照良です。 あとの二人、江原田 純也と丸橋 栄一はその計画で知り合いました」



しかし元寄が失敗したので、計画を実行することもなく、メンバーとも疎遠になったという。
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