バタフライ エフェクト

第十話 罪人

翌日。

朝起きたら、高中さんの姿はなかった。

屋敷の中が、ざわついている。



「どうしたの?」
と、梨々愛に尋ねると、不安そうにこう答えた。



「高中と一緒に、パパも警察に行ったのかもしれない。朝からパパがいなくて」

「……」



今日は江原田さんを尋ねようかと、昨夜の内に話していたけれど、梨々愛はそれどころじゃないかもしれないなと、考えているまさにその時だった。



「梨々愛さん、心音を連れて、今日は出かけてくれない?」
と、ショートヘアのモデルのような細身の女性がやって来た。



「家にいなくてもいいの?」

「必要だったら連絡するから、お願いできる? 心音が不安そうだから、そばにいてあげてほしいの」

「わかった」



梨々愛と話し終えた女性は、私を見て軽く一礼したあと、またどこかへ行ってしまった。



「お母さん?」

「そう、義母。良い人だよ。私のことも気遣ってくれるし」

「そっか」
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