傷だらけのシンデレラ 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
第五夜 決意のプロポーズ
パーティーから数週間後。
夕食後、わたしはお父さんに呼ばれた。
「…待ってください。一体、どういうことですか」
「今話した通りだ。ナトリホールディングスのパーティーで澪を気に入られて、嫁にほしいそうだ」
突然告げられたのは、わたしの縁談の話。
しかも相手は、あの田沼さんだった。
わたしを嫌らしく見てきた顔が今でも忘れられない。
それに、年齢は20歳も上だ。
「よかったじゃない、澪さん!田沼さんの会社なら一生安泰でしょうし、そこの社長夫人になれるなんてうらやましいわ〜」
「由美さん、わたしはお嫁に行くなんてまだひと言も――」
「なにを言ってる、澪。これまで金に苦労してきた人生から一発逆転できるんだぞ?こんないい話、断る理由がどこにある」
わたしには、なにがいい話なのかまったくわからない。
「ですが、わたしは田沼さんのことをよく知りませんし、向こうもそのはずでは…」
「だから、お前の気持ちの生理がつくまでは別居婚でいいと言ってくださっている。なんて寛大な方だろうな」
「寛大って…、そんな勝手に決められても…」
「おい澪、なにわがままを言っている。職のないお前をこうして拾ってやった恩を忘れたとでもいうのか」
夕食後、わたしはお父さんに呼ばれた。
「…待ってください。一体、どういうことですか」
「今話した通りだ。ナトリホールディングスのパーティーで澪を気に入られて、嫁にほしいそうだ」
突然告げられたのは、わたしの縁談の話。
しかも相手は、あの田沼さんだった。
わたしを嫌らしく見てきた顔が今でも忘れられない。
それに、年齢は20歳も上だ。
「よかったじゃない、澪さん!田沼さんの会社なら一生安泰でしょうし、そこの社長夫人になれるなんてうらやましいわ〜」
「由美さん、わたしはお嫁に行くなんてまだひと言も――」
「なにを言ってる、澪。これまで金に苦労してきた人生から一発逆転できるんだぞ?こんないい話、断る理由がどこにある」
わたしには、なにがいい話なのかまったくわからない。
「ですが、わたしは田沼さんのことをよく知りませんし、向こうもそのはずでは…」
「だから、お前の気持ちの生理がつくまでは別居婚でいいと言ってくださっている。なんて寛大な方だろうな」
「寛大って…、そんな勝手に決められても…」
「おい澪、なにわがままを言っている。職のないお前をこうして拾ってやった恩を忘れたとでもいうのか」