13年後に再会した幼馴染と愛され生活始めます。
①
ぼんやりとした視界に映り込んだのは、垂れ下がる透明の管だった。その上には液体が入った袋状の物がぶら下がっている。
静まり返ったこの空間には、どうやら誰もいないらしい。
「ここ……病院?」
働かない頭で考える。
さっきまで職場にいたはずだった。
いつもの如く残業を押し付けられ、明日の会議までに過去三年分のデータをまとめておけと、無茶な命令を下されたのが終業一時間前のことだった。
部下を退勤させないのは課長の趣味みたいなものだ。それでも反発なんて出来るはずもなく、課長の前で徐に肩を落とし、愕然とした。
数日、アパートに帰っていない。
終電に乗れればラッキー。とはいえ、帰ったところで寝るだけだ。
疲労の限界はとっくに超えている。
今日はまとめた資料をプリントアウトし、席を立ったところまでは思い出せる。
「そっか。私、倒れたんだ」
誰かが見つけて救急車を呼んでくれたのだろう。
体が鉛のように重い。どこまでもひたすら底に沈んでいく感覚に見舞われる。横になっているのに目眩がする。電気の灯りが眩し過ぎる。一度開いた目を再び閉じ、ゆっくりと深呼吸した。
静まり返ったこの空間には、どうやら誰もいないらしい。
「ここ……病院?」
働かない頭で考える。
さっきまで職場にいたはずだった。
いつもの如く残業を押し付けられ、明日の会議までに過去三年分のデータをまとめておけと、無茶な命令を下されたのが終業一時間前のことだった。
部下を退勤させないのは課長の趣味みたいなものだ。それでも反発なんて出来るはずもなく、課長の前で徐に肩を落とし、愕然とした。
数日、アパートに帰っていない。
終電に乗れればラッキー。とはいえ、帰ったところで寝るだけだ。
疲労の限界はとっくに超えている。
今日はまとめた資料をプリントアウトし、席を立ったところまでは思い出せる。
「そっか。私、倒れたんだ」
誰かが見つけて救急車を呼んでくれたのだろう。
体が鉛のように重い。どこまでもひたすら底に沈んでいく感覚に見舞われる。横になっているのに目眩がする。電気の灯りが眩し過ぎる。一度開いた目を再び閉じ、ゆっくりと深呼吸した。
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