麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜
15.カレンの気持ち
「ロイド、ね、知ってる?魂ってね、ふわふわ漂うの。真っ暗な闇の中を。....でね、見つけるのよ。自分を宿してくれる体を」
「私?....私、見つけちゃった。まだお腹の中にいる赤ちゃん。この子が私の体ね、って」
「あったかくって、柔らかくって。暗い闇から違う場所に出られたの。これで、ロイドにまた会えるわって.....私とっても喜んだのよ?」
「ね、早く迎えにきて?.....会いたいよ、ロイド。.....その時は、私、ちゃんと目覚めるから。だから.....私を見つけて」
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『ねぇ.....そこにいるの?』
「......だれ?」
『......やっぱり。あなたも、この子の中に入っちゃったのね』
「........え?」
『私とあなた、一緒に“この子“の中に入ってしまったのよ』
「.............」
『......ね。あなた.....“唯一“はいる?』
「.........えぇ。.......とっても大切な人」
『.......そう』
「.........あなたは?」
『......私も。.......かけがえのない人』
「........そう」
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『.......寂しいわね』
「........えぇ。.......孤独ね」
『.........家族に愛されないって......辛いのよね』
「.......えぇ。........本当にそうね」
『私......あなたがいて、良かったわ』
「........え?」
『........私、弱いから。一人だったら......きっと、“この子“を私と同じ目に合わせてしまっていた』
「...........同じ目?」
『......なんでもない。あなたと、私。........ふたりで、“モモネリア“として生まれて、良かったってこと』
「.......えぇ。そうかもね」
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