塩対応だった旦那様が記憶喪失になったら、執着溺愛して離してくれなくなりました
再会(レナルド視点)
十九歳になったレナルドは、騎士として毎日忙しくしていた。栞をくれた少女のことは忘れていないし、栞は今も騎士服の胸元に大切にしまい込まれている。だが、その栞をくれた彼女とはまだ再会できていない。暇を見つけては夜会に顔を出し、少女の面影のある女性を探すものの、どこにもいないのだ。
侯爵家の跡取りで騎士としてもそれなりに名を知られるようになったレナルドは、夜会に行けば多くの女性が声をかけてくる。だがどんな美人に迫られても、レナルドの心が動くことは一切なかった。記憶の中の少女は、きっと成長して可愛らしい女性になっているだろう。レナルドが求めるのは、彼女だけだ。
お守り代わりの栞のおかげで騎士になれたと報告したいのに、その相手がどこにもいない。
そんなある日、王都のはずれにある孤児院から魔獣の急襲を受けたとの通報があった。たまたま近くの山で魔獣の警戒にあたっていたレナルドの所属する隊が、駆けつけることになった。
孤児院の子供たちのほとんどは建物内に逃げ込んで無事だったが、足の悪い少女とその弟がまだ庭に取り残されているという。
「俺が行きます」
状況を把握したレナルドは、すぐさま手をあげた。隊の中では一番足が速いという自負があるし、『困っている人を迷いなく助ける』というのは、あの少女に出会った日からレナルドの信条だ。
庭に出た瞬間、鋭い悲鳴が聞こえてきた。声のする方に向かうと、隅の方で魔獣に取り囲まれている人影が見えた。間に合ってくれと願いながら、レナルドは剣を抜いて駆け出す。
あっという間に数体の魔獣を倒し、レナルドは子供の無事を確認しようと振り返った。
侯爵家の跡取りで騎士としてもそれなりに名を知られるようになったレナルドは、夜会に行けば多くの女性が声をかけてくる。だがどんな美人に迫られても、レナルドの心が動くことは一切なかった。記憶の中の少女は、きっと成長して可愛らしい女性になっているだろう。レナルドが求めるのは、彼女だけだ。
お守り代わりの栞のおかげで騎士になれたと報告したいのに、その相手がどこにもいない。
そんなある日、王都のはずれにある孤児院から魔獣の急襲を受けたとの通報があった。たまたま近くの山で魔獣の警戒にあたっていたレナルドの所属する隊が、駆けつけることになった。
孤児院の子供たちのほとんどは建物内に逃げ込んで無事だったが、足の悪い少女とその弟がまだ庭に取り残されているという。
「俺が行きます」
状況を把握したレナルドは、すぐさま手をあげた。隊の中では一番足が速いという自負があるし、『困っている人を迷いなく助ける』というのは、あの少女に出会った日からレナルドの信条だ。
庭に出た瞬間、鋭い悲鳴が聞こえてきた。声のする方に向かうと、隅の方で魔獣に取り囲まれている人影が見えた。間に合ってくれと願いながら、レナルドは剣を抜いて駆け出す。
あっという間に数体の魔獣を倒し、レナルドは子供の無事を確認しようと振り返った。