元恋人と、今日から同僚です

第15話 待つだけじゃ、ダメだった

 週が明けた月曜日。
 私と朝倉の間の空気は、少しだけ変わっていた。

 土曜日に、お互いの気持ちを確認した。
 私は朝倉のことが好きだと言った。朝倉も、好きだと言ってくれた。
 でも、まだ付き合ってはいない。私が「もう少し考えたい」と言ったから。

 朝倉は、それを受け入れてくれた。
 「待つ」と言った通り、急かさずにいてくれる。

「おはようございます」
「おはよう」

 朝の挨拶。
 先週までは、ぎこちなかった。避けていた。
 でも今日は、自然に目が合った。朝倉が、少しだけ笑った。
 私も、つられて笑った。

 それだけのことなのに、胸が温かくなる。





 昼休み、宮本が声をかけてきた。

「真帆さん、何かあったんですか」
「何が」
「顔が違います。先週まで死んでたのに、今日は生き返ってる」

 ひどい言い方だ。けど、当たっている。
 先週の私は、確かに死んだような顔をしていたと思う。

「……ちょっとね。色々あって」
「朝倉さんと、何かあったんですか」

 でた。わかってて踏み抜いてくる感じ。

「……まあ、うん」
「詳しく聞いてもいいですか?」
「……ランチしながらでいい?」
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