たい焼きの頭としっぽ〜歳の離れた弟を育てていたら、幼なじみの御曹司俳優までお世話することになりました〜
特別じゃない毎日
「鈴子、鈴子?」
私は、まだ目を瞑ったまま。
まだ、寝ていたいのに。
拓真に、しつこく名前を呼ばれる。
でも、不思議と悪い気はしない。
顔は、嬉しくてニヤけている。
「んーー。もう、何?」
「幸せそうに、寝てるとこ悪いな。ちょっと、下、脱がすぞ?」
腰に、拓真の手を感じる。
タイツが、だんだん脱がされていく。
寒い。
また、スースーする。
でも、それも一瞬のこと。
拓真がまた、タイツを履かせてくれるから。
ツルツルとした質感。
見なくても、新品だってすぐにわかる。
「俺、始発で出るぞ?お前も店、あるんだろ?」
でも、もうニヤけてなんかいられない。
その言葉に、目をぱっちり開いた。
慌てて、身体を起こした。
「そうだっ!今何時?」
「……ん?五時だけど」
でも、拓真の顔は見えない。
拓真の頭しか見えない。
まだ、履かせてくれてる途中だから。
履かせ終わっても、そう。
拓真は、すぐに立ち上がる。
すぐに、背を向ける。
その背中は、どんどん遠ざかる。
でも、これだけは言っておかないと。
「あっ!ありがとね!着替え」
拓真は、止まった。
振り返った。
「鈴子」
「……ん?」
やっと、顔を見れた。
だから、私はちゃんと焼き付ける。
でも、その顔はなぜか近づいてくる。
私の前で止まる。
しゃがみこむ。
頬に手のひらが。
じっと見つめられる。
「届け。任しても良いか?」
私は、一瞬、目を丸くする。
でも、すぐに笑みがこぼれる。
「はいっ!お任せください!」
拓真も、にこっ、と笑う。
尖った唇が近づいてくる。
だから、私も唇を尖らせる。
チュッと、瞬間的にぶつかる。
もう、時間を忘れて。
っていうのは、お互いに不可能な話だから。
拓真は、また、すぐに立ち上がる。
拓真は、また、すぐに背を向ける。
今度こそ、本当に見えなくなる。
私も、すぐに頭の中は、小濱家と小濱堂のことで、いっぱいになる。
そうして、気合を入れて、うちに帰ってきたわけだが……。
私は、まだ目を瞑ったまま。
まだ、寝ていたいのに。
拓真に、しつこく名前を呼ばれる。
でも、不思議と悪い気はしない。
顔は、嬉しくてニヤけている。
「んーー。もう、何?」
「幸せそうに、寝てるとこ悪いな。ちょっと、下、脱がすぞ?」
腰に、拓真の手を感じる。
タイツが、だんだん脱がされていく。
寒い。
また、スースーする。
でも、それも一瞬のこと。
拓真がまた、タイツを履かせてくれるから。
ツルツルとした質感。
見なくても、新品だってすぐにわかる。
「俺、始発で出るぞ?お前も店、あるんだろ?」
でも、もうニヤけてなんかいられない。
その言葉に、目をぱっちり開いた。
慌てて、身体を起こした。
「そうだっ!今何時?」
「……ん?五時だけど」
でも、拓真の顔は見えない。
拓真の頭しか見えない。
まだ、履かせてくれてる途中だから。
履かせ終わっても、そう。
拓真は、すぐに立ち上がる。
すぐに、背を向ける。
その背中は、どんどん遠ざかる。
でも、これだけは言っておかないと。
「あっ!ありがとね!着替え」
拓真は、止まった。
振り返った。
「鈴子」
「……ん?」
やっと、顔を見れた。
だから、私はちゃんと焼き付ける。
でも、その顔はなぜか近づいてくる。
私の前で止まる。
しゃがみこむ。
頬に手のひらが。
じっと見つめられる。
「届け。任しても良いか?」
私は、一瞬、目を丸くする。
でも、すぐに笑みがこぼれる。
「はいっ!お任せください!」
拓真も、にこっ、と笑う。
尖った唇が近づいてくる。
だから、私も唇を尖らせる。
チュッと、瞬間的にぶつかる。
もう、時間を忘れて。
っていうのは、お互いに不可能な話だから。
拓真は、また、すぐに立ち上がる。
拓真は、また、すぐに背を向ける。
今度こそ、本当に見えなくなる。
私も、すぐに頭の中は、小濱家と小濱堂のことで、いっぱいになる。
そうして、気合を入れて、うちに帰ってきたわけだが……。