妊娠しましたが相手に婚約者がいました。今更私が本命? ご冗談を。

9.出会い(ライ視点)

時は遡ること三年前。
早瀬ライは友人に誘われ長期休みにガソリンスタンドのバイトをしていた。
バケツをひっくり返したような大雨の日、彼は自分の運命を狂わす女と出会う。

♢♢♢

「すみません、店長、この傘借ります」
「おい、ちょっと!」
店長の静止も無視して、俺は店の傘を持って駆け出した。
大雨の中をうつむき加減に走る女の子を見て、居ても立っても居られなくなったのだ。

自分の足元に雨の滴が落ちない事に気がついたその子が振り向く。俺を見た瞬間、目を輝かせて照れたように俯く彼女。
< 100 / 275 >

この作品をシェア

pagetop